ダビンチを用いたロボット心臓手術

日本の心臓手術が、新時代へ―。 手術支援ロボット・ダビンチ(da Vinci Surgical System)での手術は、患者さんに優しい手術です。
2018年4月からロボット弁形成術が、2024年6月からロボット弁置換術が保険適用となり、限度額認定証の使用が可能となりました。

NewHeart Methods(ニューハートメソッド) 心臓ロボット手術 通称(ダビンチ / またはダビンチ手術)

ロボット心臓手術とは?

 

従来大きな胸骨正中切開で行う心臓手術を、小さい穴2-5個で行う手術のことです。小切開心臓手術(MICS:ミックス)よりもさらに体に優しい手術です。

手術支援ロボット“ダビンチ(da Vinci Surgical System)”とは?

手術支援ロボット“ダビンチ(da Vinci Surgical System)”
手術支援ロボット“ダビンチ(da Vinci Surgical System)”
手術支援ロボット“ダビンチ(da Vinci Surgical System)”

ダビンチについて

ダビンチ(da Vinci Surgical System)は、1990年代に米国で開発され、1999年よりIntuitive Surgical社から販売されています。
小さな創から内視鏡カメラとロボットアームを挿入し、医師が3Dモニターを通して術野を目で捉えながら、実際に鉗子を動かしている感覚で手術を行います。

ダビンチの主な機能

高解像度 3D画像

3D内視鏡カメラにより、術野を鮮明な3D映像として表示します。
ズーム機能により患部を拡大視野でとらえることもできます。

インストゥルメント

人間の腕、手首、指先のような役割を担っており、先端にさまざまな鉗子を装着して使用します。医師の動きに連動し、組織をつまむ・切る・縫合するなどの動作を行います。

手振れ防止機能

鉗子やカメラを動かすコントローラには、手先の震えが伝わらないよう手ぶれを補正する機能があり、細い血管の縫合や神経の剥離などを正確に行うことができます。

モーションスケール機能

医師が動かす手の幅を縮小してインストゥルメントに伝える仕組みです。 たとえば対比を5:1に設定すれば、手を5cm動かすと鉗子は1cm動きます。

ダビンチによるロボット心臓手術の手術後の身体

ロボット心臓手術(ダビンチ手術)のメリット

ロボット心臓手術(ダビンチ手術)では胸骨を切らないため、出血が少なく、正中切開の時のような胸骨感染のリスクもありません。MICS(ミックス)で起こる創部の痛みや知覚障害もほとんどありません。早期リハビリが可能となり、早期退院、早期社会復帰が可能になります。
また女性では美容的すぐれているのでロボット心臓手術(ダビンチ手術)はお薦めです

患者さんの身体にも心にもやさしいダビンチでの手術

ダビンチでの手術は、一般の開胸手術に比べて身体的、精神的な負担が軽減される上、手術後の日常生活の面でもメリットがあります。

傷口(手術痕)が小さい

一般的な心臓手術は胸骨を切り開いて行いますが、ダビンチ手術は患者さんの皮膚を1~2cmの幅で数カ所切開し、そこから鉗子を挿入して行います。

術中の出血が少ない

開放手術と比較すると極めて少ない出血量です。

術後の痛みが少ない

小さな傷口を開くだけなので、術後の疼痛が軽減されます。

早期退院が可能

傷口が小さいため、術後の体力回復が早い傾向にあります。手術後3日で退院できるケースもあります。

ダビンチでの手術の術後の経過をご覧ください

手術後の患者さんを撮影した映像です。手術後の回復ぶりをご覧頂下さい。

Aさん(男性)、Bさん(女性)の術後経過の映像です

Cさん(男性)の術後経過の映像です

ロボット心臓手術(ダビンチ手術)が始まった時期

 

世界的には1999年にダビンチ(da Vinci Surgical System)は、1990年代に米国で開発され、1999年よりIntuitive Surgical社から販売されています。当初より心臓手術に導入されました。

チーム・ワタナベでは2005年に金沢大学と東京医科大で開始しました。日本では最も早い導入です。最初は冠動脈バイパス手術に行っていましたが、心房中隔欠損症、僧帽弁閉鎖不全、左房粘液腫などに応用しています。
ニューハート・ワタナベ国際病院では年間300人程度の方がロボット心臓手術(ダビンチ手術)をうけています。また、日本だけではなく、海外からロボット心臓手術(ダビンチ手術)を希望され、来院されます。

手術支援ロボット「ダビンチ」手術へのご相談はこちらから。 渡邊医師が直接お答えさせていただきます。 心臓手術を受ける患者さんのために私たちがいます。