先日ダ・ヴィンチの国内治験を前に米国のイーストカロライナ大学のDrChitwoodのダ・ヴィンチ僧帽弁形成を見に行きました。4年前我々が僧帽弁形成開始したときにはすでに200例ほどおこなっていた彼の手術のVTRを参考にして開始したのですがその後、どの様に進化したかが興味がありました。
ハリケーンが去ったばかりのノースカロライナでは立木が倒れたり病院も雨漏りしたりと、大変なときに行きましたが、Dr. Chitwoodは”古い友人が来た”と言って歓待してくれました。彼とはお互いISMICS(国際低侵襲心臓血管外科学会)のBoard directorだった数年前からよく知っています。手術室はダ・ヴィンチを販売しているIntuitive社からの寄贈で素晴らしいものでした。3Dエコーはきわめて術直前の弁の状態を反映出来るすぐれものですが既に実働していました。画像を見るだけでどこの逸脱があるかよく分かります。これがあれば素人でもここです!!といえますね。この画像では後尖のP1の逸脱がありました。
手術はスムースでした。ただ開胸器をかけて7cmは切っていたので我々が行っている完全内視鏡の手術とはだいぶ違いました。アメリカ人の7cmは日本人の4cmくらいの感覚なのでしょうか。人工心肺の操作もかなり進化していて大動脈に針をかけるときには流量を落としたり、回路もかなりの工夫をしており同行した要田くんも感心していました。