手術支援ロボット“ダ・ヴィンチ(da Vinci Surgical System)”

外科手術用として市販されているのはIntuitive社のみで現在日本ではdaVinci Xi daVinci Xという最新機種が導入されています。

「骨や血管神経を切らずに、目的の部分に到達できますので、それに伴う無駄な痛みや、出血はほとんどありません。

ダ・ヴィンチと従来の2D2次元)内視鏡との違いは?

内視鏡手術とは、胸やおなかの皮膚に36カ所程度の小さな穴を開け、その一つにカメラを挿入。モニターに映し出される胸や腹の中の映像を見ながら、別の穴から挿入した鉗子などの手術器具を操作しておこなう手術のことです。大切開手術に比べて術後の皮膚の痛みは小さく、回復も早いのが特徴です。

 術者にとっても、お腹などの奥深くや臓器の裏側など、従来の手術では直接見ることが困難だった部位も、カメラさえ到達すればクリアに見られるメリットは大きいものです。現在、がんでは胃がん、大腸がんなどの消化器系や肺がんなど、また婦人科系、泌尿器系などの手術で利用されています。

 しかし、そんな2D内視鏡手術にも弱点はあります。体内に挿入するカメラや鉗子などの手術器具はすべてまっすぐな「棒」のため、おなかの中での可動性や自由度はおのずと制限されます。しかも、視野も狭く、平面視野(2D:2次元)であるので作業の内容や精密さには限界があります。

ダ・ヴィンチな内視鏡の穴だけで行う点は同じですが、3次元の立体画像で再現し、鉗子は7自由度を持っているので手の感覚に近い精密なかつ直感的な手術が可能になります。