昨日心臓外科の手術に関する記事が出ました。

以下フジTV

「手術成功率100%」を謳う医師。しかし、この医師が以前部長を務めていた野崎徳洲会病院では、心臓血管手術後に患者が高い割合で死亡していたことが判明した。大阪府はきょう午後、野崎徳洲会病院に立ち入り調査を行った。日本における心臓病患者の手術後の平均死亡率は一桁台なのに対し、野崎徳洲会病院の死亡率は18%以上だった。昭和大学横浜市北部病院の南淵明宏教授は、「10人手術すれば2人近い患者が亡くなるという数字は著しく高い」などと話した。野崎徳洲会病院は高い死亡率について、「当院は危険性の高い緊急手術対応を多く担っている。当院では問題があるとは考えていない」などとコメントしている。

野崎徳洲会病院で部長を務めていた医師を直撃した。医師は高い死亡率について、「74人が死亡したという数字は違う。74人よりは少ない」などと主張した。「手術成功率100%」という謳い文句については、「手術成功率100%はあり得る。手術というのは失敗することはない」などと話した。しかし「74人よりは少ない」という医師の主張について、学会・病院からの「死亡した患者の人数が違う」という声はない。また、「手術成功率100%」について確認すると、日本心臓血管外科学会は、「成功率は医学用語ではない。普通は使わない」とコメント。厚労省は、「内容が虚偽にわたる又は客観的事実であることを証明できないものについてはHPに記載するべきではない。一般的には行政指導の対象に該当しうる」としている。

 
以下NHK

大阪の総合病院 心臓手術の死亡率が全国平均の3倍に

大阪の総合病院で平成26年までの2年間に心臓の手術を受けた患者23人が入院中、もしくは術後30日以内に死亡し、日本心臓血管外科学会が調べたところ、死亡率が全国平均の3倍に上っていたことがわかり、学会は手術後の対応や医療体制の課題を指摘する報告書をまとめました。病院側は「指摘は前向きに受け止め改善を行った」と話しています。

日本心臓血管外科学会が、去年、まとめた報告書によりますと、大阪府大東市にある野崎徳洲会病院では、平成26年までの2年間に冠動脈と心臓の弁の手術を受けた152人の患者のうち、入院中もしくは術後30日以内に死亡した患者が23人に上り、年齢や病気の重症度を考慮して計算したところ、全国平均の3倍という高い死亡率になっていました。

このため学会の理事らが、実際に病院を訪問して調査したところ、手術後、感染症の兆候が見つかったのに数日間、処置されていなかったケースがあるなど、診療上の問題が複数見つかったほか、少ないスタッフが患者一人一人のケースを検証、反省し、改善する余裕がない可能性があるなど、医療体制にも課題があったということです。

病院では報告書の指摘を受け、手術や術後管理の方法を改善したほか、外部から専門医を招いて態勢を強化するなどしたということですが、遺族への説明は行っていません。

これについて医療事故問題に取り組む市民団体の代表で、みずからも被害者遺族の勝村久司さんは「患者が亡くなった経緯を調べ、遺族に説明するのは病院の責務だ。本来なら死亡事例が1例でも起きたらすぐに問題点を検証し改善すべきで、高い死亡率なのに外部から指摘されるまで対応がなされないのでは、病院の安全管理体制に問題があると言わざるをえない」と指摘しています。

病院側は取材に対し、「学会の指摘は前向きに受け止め改善を行ってきました。学会の調査は医療の質の改善が目的で遺族に説明すべきこととは考えておりません」などとコメントしています。