心臓血管外科医・渡邊剛は、は、日本ロボット外科学会理事長としても、ロボット心臓手術のさらなる精緻化と、患者さんの安全性・快適性の向上に取り組んでおります。

渡邊は、2005年12月に金沢大学で日本初となるロボット心臓手術を実施して以来、20年間にわたり低侵襲心臓手術の発展に取り組んでまいりました。2025年10月までに執刀症例は2,229例に達し、多くの患者さんに身体への負担が少ない治療の選択肢を提供できるようになりました。

導入当時、日本では手術支援ロボットの活用方法がまだ確立されておらず、私たちのチームも海外での研修や国内での研究を重ねながら、手技の体系化に努めてまいりました。2005年の初症例、2007年の完全内視鏡下僧帽弁形成術の成功を経て、2015年の薬事申請、2018年の保険適用へとつながりました。

ロボット手術が日本で歩みを進めるなかで、当時の関係者の皆さまにはさまざまな形でご理解とご支援をいただきました。その中には、金沢大学にダビンチが導入された時期に、制度面や医療機器に関する情報をご共有くださった馳浩氏もおられ、そのご厚意には今も変わらず感謝の念を抱いております。

これまでの20年は、多くの患者さんの信頼と、関係者の皆さまの支えにより歩むことができました。

当院はこれからも、心臓病でお困りの皆さまに最適な医療を提供できるよう、技術と体制の向上に取り組み続けます。