パターナリズム(英: paternalism)という言葉は聞き慣れていると思います。
Wikiによれば
簡単に説明するととは、強い立場にある者が、弱い立場にある者の利益になるようにと、本人の意志に反して行動に介入・干渉することをいう。 日本語では家父長主義、父権主義などと訳される。 語源はラテン語の pater(パテル、父)で、pattern(パターン)ではない。
となります。医療では患者さんが”すべてお任せします”というやつです。我々が患者さんに説明する場合には、昔はパターナリズムですべて済んでいましたが、最近はすべてを説明して納得して手術を受けるという風になりパターナリズムから脱却したかのようにみえます。しかし現実はそうではない場面に遭遇します。
大学病院に行き手術を薦められると、ほとんど何も調べずに”分かりましたすべてお任せします”と言ってしまうことが大変多いようです。わらをもすがる気持ちで、大学病院ということで心から信じてしまう患者さんの心境は分かりますが、その病院が良いのか悪いのかをきちんと冷静に判断して手術を受けてほしいですね。
大学病院はデパートみたいなもので、30余りの診療科がそれぞれのベッドをもっています。全体で800床ですから1診療科あたりは25ベッドくらいです。心臓外科専門医は3人程度あとは研修医といったところがほとんどですから大病院というだけのことで他の診療科が有名でも心臓外科が優秀かどうかは考えてみたら分かることです。
心臓外科はどんどん変わっています。パターナリズムに落ちいらずに、自分で病院や医師を選んでください。